所属事務所のアミューズによると、桑田は半年前に受けた検診で食道の一部に異常が見つかり、医師は「経過観察」と判断。今月中旬の再検診で食道に疑わしい部分があることが発覚し、数日後の精密検査で小さな腫瘍(しゅよう)が発見された。
がんの程度は「ステージ1」と呼ばれる初期で、自覚症状は全くなかったという。医師から宣告を受けた桑田は、早期治療で回復するとの説明を受けて「お任せします」と手術に臨むことを決断。関係者は「手術は来週と聞いている」とした上で「本人はいたって元気」と最近の様子を明かした。
内視鏡を使って患部を切り取るとみられ、術後1週間〜数週間入院する見込み。抗がん剤は使用しない。転移の心配はなく、年内復帰を目指す。
所属事務所は「今後も歌えるという前提があるから手術をする」と、歌手の生命線である声帯には影響を与えないと強調。桑田自身も手術に踏み切るにあたって、そこを重要視したという。
7月4日に妻の原由子(53)が神奈川県鎌倉市で行ったソロライブに出演したのが、がん公表前最後の公の場。今後は療養に入り、シングル「本当は怖い愛とロマンス」は予定通り8月25日に発売するが、10月20日に予定していたアルバム(タイトル未定)は発売を延期。同月28日からスタートする全国ツアーも全公演をキャンセルした。病気のため公演をキャンセルするのはデビュー以来初めて。
桑田は「まずは自分自身の体調を回復させ、制作中のアルバムをなるべく早く皆様にお届けするようにいたします」とコメント。31日に放送されるTOKYO FMのレギュラー番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」(後11・00〜)でファンに向け直接報告する。
一般的に喫煙や飲酒が食道がんの要因になりうるが、ヘビースモーカーだった桑田は10年以上前に禁煙しており、酒量も人並み。04年に実父の久司さん(享年77)をがん性腹膜炎で、08年には姉の岩本えり子さん(享年56)を乳がんで亡くしており、関係者は「体への気遣いは人一倍」と口をそろえる。
桑田本人はがんに対してしっかりと向き合っており、復帰に意欲的。所属事務所は「幸いにも初期段階での治療で済む状態でした。ファンの方には“ゆっくり帰ってきてくれたらいいな”と思ってもらえたら」と話している。
◆桑田 佳祐(くわた・けいすけ)1956年(昭31)2月26日、神奈川県茅ケ崎市生まれの54歳。青学大在学中の75年、サザンオールスターズを結成。78年6月に「勝手にシンドバッド」でメジャーデビュー。「日本語詞はロックの8ビートに乗らない」とされた当時の常識を覆して話題に。82年にバンドメンバーの原由子と結婚。90年には監督を務めた映画「稲村ジェーン」が公開された。血液型A。
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